仰々しいタイトルをつけましたが、今回言いたいのは昨今のAIブームやギガスクール構想、そしてスマホでのメモ・記録の一般化が進む中でデジタルなものも広義の文房具として活躍していく時代だよねという単純な話です。
というわけで、今後これまでの文具的な使われ方をしてきたものに変わるハード・ソフト、そして代替とするにはまだ弱い、あるいはどうしようもない点、ついでにこれまでの文具の変遷なんかも話していけたらなと思います。
これまでの文房具の移り変わり
ここは今回メインじゃないのでざっくりと話します(そもそも過去にそれほど詳しくないのもあります、違っていたらごめんなさい)。
ここ数十年は文房具の中で、筆記具といえば鉛筆・シャープペン・ボールペン、用途によってはマーカー、修正するには消しゴム・修正テープなど、そして筆記する媒体は用紙・ノートなどが一般的でした。他にもペン型のハサミとかスティックのり、ルーズリーフとか様々ありますが、これらは比較的最近、現代社会に適応するように登場したものでもあります。
そして我々に馴染み深いシャープペンシルですが、日本では明治以降、海外では1800年代前半に使われるようになったみたいですが、ノック式としてのシャープペンの登場は戦後です。もう一つの代表的筆記具、ボールペンもまた実用化に至ったのは1900年以降の話のようで、双方とも一般的に日本で使われるようになってからは100年も経っていないようです。
もっとも、鉛筆は1600年代には既に日本にもあったようですが、一般的になったのはやはり明治以降だそうです。
つまり、日本での筆記具といえば、長らくは筆と和紙だったということになります。他方、海外では万年筆が多く使われており、ここ100年程度でこのレベルで使用する道具が変化しました。
今現在
このように、らしい言い方をすれば道具(ハード)の進化は飛躍的でしたが、近年ではさらなる領域、ソフト的な役割も含めた文房具やデジタル機器としての文房具も登場してきました。その代表例がiPadならびにApple Pencilです。
今は大半の中学高校でこれらを積極的に使用するという場面は少ないと思っていますが、10年すればまた違っているかも知れません。
そして、2023年ごろより生成AIなるものも徐々に普及してきました。これもまた使いようによっては文房具の代替になりうる存在ですが、ようやくタブレットやスマホ等もノート的な存在として認められる場合もあるくらいにしか進んでないにも関わらず、IT分野はどんどんと進化しています。
これからの時代
ここからはこれからの時代、現在の文房具代わりになるもの、その利点や欠点を述べていきます。
1. タブレット スマホ

参照:https://www.apple.com/jp/shop/buy-ipad/ipad-air
一番馴染み深いところではタブレットが新時代の文房具として想像しやすいのではないでしょうか。代替とされるのはメモ帳、ノートなどの用紙類、筆記具そのものです。
例えば、メモアプリ等に文字を打つというやり方が最もシンプルではありますが、現在ではApple Pencilを用いてノートのように手書き入力が可能、無限にページの続く紙のように扱うことすらできます。
簡単な契約とはいえ、重要な場面でも数年前から見受けられ、サインを書く時にこういったものを使用するという経験を数回したことがあります。
こいつの利点は実質無限ページを薄い板一枚で持ち運べること、クラウド等を用いた保存・複製が簡単なことと半永久的な保管が可能なこと、文字のコピー&ペーストが可能なこと辺りです。紙媒体として必要な場合でも、印刷で解決できるのも魅力です。
ここ数年で線を引きやすくなったり、整える際の対応記号が増えたりと改善が進められていますが、欠点もまだまだ存在し、ネット環境に左右される場合がある、紙に書くより記憶に残りづらい場合、融通の利きは紙に劣る(これも場合によりますが)、バッテリー依存など、多く存在しています。
ペンシル自体のペンと比較した場合の書きやすさもまた重大な課題です。重心が高く、長いため慣性モーメントも大きい、改善の余地があります。(ただし実際に使用したわけではないので、これは買う機会があったらレビューします。)
ハイパー余談ですが、いればですが大学生、学校関連の職業の方はこの手のApple製品が学割価格で購入できます。ただし中高生は原則対象外です。対象商品は主にiPadやMacBookですが、せっかく購入するなら確認しときましょう。また、今購入できずとも将来大学進学予定の方も存在は覚えておいても損はないでしょう。特に既に大学進学決定済みの方はやや条件付きですが、もう学割価格で購入できます。私はこっちの分野に詳しいわけではないので、調べるなりAIに聞くなりで知っといてやはり損はないでしょう。(余談を超えた余談ですが、毎年1月から4月まで新学期キャンペーンというのもやってます、実質価格は更に安くなるのでこちらも確認しましょう。)

また、学割対象でなくても案外Amazonなんかでは、時期によっては安く購入できます。特に最近は数世代前でも高性能なものが多いです。こちらもチェックしておく価値は高いと思います。
ついでに、Apple Pencilも学割セール対象ですし、Amazonでも安い時はあります。特に今のPROはギミック豊富なようで、スクイーズ(側面タップでメニュー表示)とか、筆圧感知とかができます。こっちも高価ですが、チェックしてみてはいかがでしょう。
話は随分逸れましたが、便利で高性能な時代ですが、根本的な人間による問題も抱えており、インターネットへの接続ができない場合や、自者他者問わずですが、IT機器への嫌悪による使用の制限もまだまだ残っており厄介です。後者は人類の慣れによって時間が解決してくれると思いますが、授業中に遊ばれないように禁止するとかは抜け道がいくらでもある以上は制限以外での対応も難しく、こういった環境で使いづらいというのもあると思います。
2. PC

参照:https://www.mouse-jp.co.jp/store/r/ra3010200/
本来であればとうの昔に代替されていてもおかしくない代物ですが、残念ながら小中高でまともな導入がされ始めたのはここ数年の話です。しかもそのほとんどが低性能かつ制約が多くできることもできない中途半端と言わざるを得ない状況でしょう。
現状の愚痴はさておき、大学では自由度の高さゆえに使っている人も見受けられます(私の場合は情報系なので尚更)。
その使い方は主にノートやメモの役割が主流でしょう。タブレットほどは現実のノートのような使い方はできませんが、PCゆえに自由度は比較にならず、書いた書類の管理やスライド化などはPCならではの部分も多いです。
特徴はノートの取り方が特殊な点です。ペンではなくタイピングにより記述することになりますが、勝手が全然違います。慣れれば実際に書くより圧倒的に素早く文字を入力できますが、どうやら記憶には残りづらいようで、記憶が重要な勉強との相性は悪いとも言えます。まあこういうのって個々人のメモ・ノートの取り方とかによって左右されるところも大きいので、自分に合ったものを合った使い方でできると良いですね。
3. スマートウォッチ

参照:https://www.apple.com/jp/apple-watch-series-12/
タブレットなどには明確に劣りますが、最近ようやくApple Watchでもメモ帳アプリが使えるようになりました。
また、今後のOSアップデートでのAI対応や、新型のカメラ対応(まあ白紙になったけど)とか色々ありそうで、まさに今後に期待という感じです。こちらならタブレットほど持ち運びが難しくなく、片手につけるだけで利用可能なので利便性という点ではより上位に位置するでしょう。
欠点はペンの代わりにはなり難く、音声入力メインになりそうな点です。小さなデバイスなのでどうしようも無さそうですが、ノートを取るような使い方は基本できない、また画面も小さいのでそこがどこまで使いづらさに影響するかが問題となってくるでしょう。
4. 生成AI

参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:ChatGPT-Logo.svg
より最近人気が出たものとしては最も有力な代替候補でしょう。
例えば写真を撮ってノート風に書けといえばそうしてくれますし、箇条書きで要点を教えればそれを文に整形してくれたりで、ノート、ペン、そしてノートの整理という作業さえ代替してしまいます。
今現在は小中高では制限が強めだと思いますが、いずれ珍しいものから当たり前に使うものへと刷り込みが完了すれば次第に緩くなっていくでしょう。というかいちいち完全制限するのも難しいですし、なによりこれからは使えないと正直まずいです。使える側、使えない側の能力格差は間違いなく大きくなっていきます。
欠点ですが、少なくとも現状ではある程度こちら側も知識がないと間違いに気づけません。そういう意味でAI頼りはまだ怖いですので、ある程度でも勉強はしておきましょう。
ただまあその勉強にもやっぱりAIは活用でき、もうなんでもありです。AIの正しい使い方をAIに聞いても答えてくれると思います。
5. ARグラス VR用HMDなど

参照:https://www.apple.com/jp/newsroom/2023/06/introducing-apple-vision-pro/
ぶっちゃけ、AIが今熱いというなら、極寒に位置するXR系ですが、私にとってはわりかし身近な存在なので一応書いておきます。
その前にそもそもARだとかVRとはなんぞやについてお話ししましょう。
AR(augmented reality)は日本語で「拡張現実」の意で、現実空間にCG画像とかを重ねて表示するやつです。よく言われるのは「ポケモンGO」とかで周辺画像とポケモンのCGを組み合わせるアレみたいな感じです。

参照:https://jp.shop.xreal.com/products/xreal-xbx-a01
VR(virtual reality)は日本語で仮想現実の意で、これは機械とかを被ってCG空間で遊んだりするアレです。HMD(ヘッドマウントディスプレイ)はこういった被る系の機械の総称です。

参照:https://www.meta.com/jp/quest/quest-3s/buy-now/
これらは後述する問題を抱えていますが、実用化が進めば、ARグラスで周りに画面表示を行えば、そこにメモしたり、ノート代わりにしたりも可能になるでしょう。筆記具は自分の指でもペン型の専用ハード、あるいはAR表示されたペン掴むいずれかの方式になると思いますが、いずれにしても現状できる範囲からまた1段階レベルが上がるように思えます。視界的には媒体なしで書けるようになるわけですからね。
欠点は機器が重たいこと、ARグラスならマシですが、それでも普通のメガネより軽いわけではないですし、コンピュータな以上は軽量化も難しいです。他にはVR酔いとかもあり、まだまだ発展途上の領域ですが、数十年後にはまた再熱する機会は全然あるなという印象です。
既存文房具の将来
さて、これらによって既存文房具がどの程度置き換えられるかですが、多分まだ残ると思います。
しかし、ここ最近結構本格的に(出来の良し悪しは置いておき)電子デバイスによる教科書とか、タブレットの導入とか進められているようで、10年経てばどうなっているかわかりません。強引にやれば既存の文房具が普段から使われるものじゃなくなるかも、という懸念がいよいよ見えてきた段階にあるように思えます。
その影響を大きく受けるのは、まずは大人からでしょう。既にスマホ・PCで自分用メモはできる時代ですが、メモ取りなんかはまだまだ紙じゃないと認めない人も少なくありません。が、紙よりスマホという世代がこれから昇進し、メモを取らせる立場になっていくわけですから、確実に今より文房具を使って筆記するという場面は縮小していくと思われます。
逆に、中高生は完全に置き換わるビジョンが見えません、一部置き換えはさておき。やはり試験とかになるとネット環境を根本的に断ち切るのは手っ取り早く対応できますし、基本筆記具に格差はありませんが(シャープペンの値段とかあるけど、このサイトを見て分かる通り高い=使いやすいではない)、タブレットなどはそもそも高価で、性能差も大きいため格差が生まれやすく、学習環境に直で影響してきます。ここの格差を広げるのはよろしくないため、置き換えは難航することでしょう。まあ実はシャープペンやノートにも知識による格差(どれが使いやすいか、どの芯が濃くかけて消しやすいかなどを知っている)は現状でもあると思いますがね。これは個人で解決するしかないので仕方ありません。
それでも大学では小中高のテスト形式とは異なりますが、ネット環境をオフにして配布したファイルに解答させるとか、調べても分かるような話ではないのでネット有りで解答させるとか色んな手法でPC・スマホでテストする例もあります。
このようにして、物としての文房具は緩やかに衰退し、ソフトとしての文房具が活躍する時代もそう遠くはないのかもしれません。
ではそうなった時、既存の文房具と文具メーカーはどうなるのか。まず既存文具の活躍がゼロになるとは思えません。バッテリーとかハッキングとかの問題が、少なくとも個人端末で問題にならないようになれば話も少し変わりそうですが、軽く簡単に、そして紙として記録を保管できる、このメリットをそう簡単には覆せないでしょう。
そして、既存メーカーらは逆にタブレット用のペンとして新たなペンを本格的に作り出すかも知れません。ここで問題となるのがタブレットの仕組みは会社ごとに異なることや、例としてiPadならある程度は気持ちよく書けても、Apple Pencil並みのフル機能搭載は特許的な話でできない可能性が高いことなどです。
すなわち汎用化したタブレット用のペンの作成というのは難しく、それゆえに現状は使い勝手の悪いスタイラスペンをちょこっと作るのみに収まっているのでしょう。スイッチ切り替えが出来たとて今度は重量とかの問題も出てきそうですし。
まずタブレット側が汎用化が進むのか、技術独占が続くのか、それによっても大きく左右される話で実現性は不透明ですが、あり得なくはない未来、と私は考えています。
向き合い方
今の段階で、タブレットやAIはどう活用するかですが、今流行りのものは許される範疇で積極的に使っていくのがベストでしょう。
例えば、家庭学習ではiPadをゴリゴリに用いてメモ、生成AIに問題作成や解答を頼むなどが分かりやすい使い方でしょうか。
だからといってペン趣味がある方はそれを捨てる必要はありません。ただそれでもなお生成AIの力や、近年のスマホ媒体の文字読み取りの性能は利活用できます。どこでも見れるように書いた内容は写真を撮り、文字を認識してAIにまとめてもらうとか、そこから例題を作ってもらうとか使い方は多種多様です。
上手く活用して、デジタルネイティブらしいことができるようになれば将来その力が役立つ…かも知れません。

コメント