簡易評価
書きやすさ総評:5/5点

※書きやすさの観点から評価。総評への影響度は項目により異なる。
書き味総評:2/5点

※書き味の観点から評価。総評への影響度は項目により異なる。
概要
種類 | シャープペンシル |
機構 | ノック式 |
グリップ素材 | ステンレス |
他素材 | 再生PC・鉄・真鍮 |
用途 | 製図用 |
芯径 | 0.3・0.5・0.7・0.9mm |
消しゴム | Z2-1N |
ラインナップ | ブラック・ディープブルー・etc |
価格 | 350円(税抜) |
発売元 | ぺんてる株式会社 |
PG-METAL350はぺんてるより発売されている製図用シャープペンです。
価格は350円(税抜)となっており、内部構造がしっかりしていて重心位置なども考えられているペンとしてはかなり低価格に設定されています。
使用感
全長 | 142mm | グリップ径 | 10mm |
クリップ距離 | 101mm | 先端長 | 4mm |
重量 | 14g | 慣性モーメント | ○ |
重心 | 57mm | 特記事項 | – |
長さ・重量・重心のバランス
書きやすさ:5/5点 書き味:2/5点

低重心、回転中心付近に集まった重量、ほどよい重量感と、軽快な書きやすさのための条件が揃っています。このようなバランス感のペンは低価格帯にはほとんど見られず、まさにコスパ最強と言っても差し支えないでしょう。
一応気になった点を挙げるならば、57mmの重心位置は低重心の中でもけっこう低めなので、先端付近を持たないと真価が発揮できないという点、先端が真鍮製でなければより取り回しの観点からは優れたかなという点です。ただ、高重心よりかは何倍もマシですし、真鍮製とはいえ体積的には大した重さにもならないため、気にする必要もないでしょう。
書き味的には14gはどうしても軽い部類ですので、まあこっちはそれほど優れません。
握りやすさ・質感
書きやすさ:3/5点 書き味:4/5点
握り心地が選べるグリップとのことですが、個人的には残念なポイントです。
選べるとは言いますが、下の部分は穴の空いてるグリップ、上の部分は盛り上がったグリップというように握る部分で選択することになります。これが少し厄介で、例えば普段、下側を握っているけど穴が苦手という場合は上側を握るしかできなくなり、いつもとは違う感覚で持つことになってしまいます。選択の余地がないよりはマシですが、少しモヤモヤするかも思われます。
もう一つ問題だと思っていることがあり、穴の空いている部分が、見た目から受ける印象よりも痛く感じる点です。では上側を握ればいいではないかとなりますが、前述の違和感問題に加え、がっつり上側を握らない限り、中指が穴部分に当たってしまい、結局痛みを感じます。
一般的なローレットグリップのペンと比べると大した痛みでもありませんが、ローレット嫌いな方はこれも合わない可能性があります。
また、金属グリップではありますが薄いので、見た目よりは金属感が得られません。したがって、書き味的にも少し残念な結果となっています。
クリップまでの長さ・形状
書きやすさ:5/5点
101mmもペン先から離れていますので、滅多には当たらないでしょう。
芯・リフィルの筆記感
書きやすさ:5/5点
初期芯でも問題なく筆記可能でした。
ペン先の視界・ガタつき
書きやすさ:5/5点 書き味:5/5点
4mmのガイドパイプが搭載されているため視界は良好です。ガタつきも全くありませんでした。
キャップ・内部のグラつき
書き味:5/5点
筆記時に特別動きを感じることはありませんでした。一応、キャップを手で動かそうと思えば動かせますが、気にするほどではないでしょう。
素材・剛性感
書き味:3/5点

ステンレス、真鍮、鉄とさまざまな金属が使われていますが、使われた範囲自体は狭く、ほとんどが樹脂製となっています。書き味の観点からは少し残念ですが、そっち系のペンではありませんし、大事な芯チャックや先端付近はしっかりした素材が使われていることが分かるので作りの問題はないでしょう。
ノック感・音
そこそこノック部の面積が広く、押すときの重さもないので負荷なく普通にノックできます。音も特化するほどものではありませんでした。
耐久性
樹脂が全体的に使われていますので、劣化によるひび割れは考えられます。安価なペンですのでその時は買い替えを検討しましょう。
利便性
キャップを外すと消しゴムがあります。クリーナーピンは付属していませんでした。
芯径は0.3mm、0.5mm、0.7mm、0.9mmと幅広く対応したものがあります。
デザイン
シンプルではありますが、割と新しさが感じられるデザインでもあり、金属の配置等に無駄がないからか350円には見えません。
逆に言えば特別オシャレとかでもありませんが、筆箱でも適当に持つ一本としても無難に使えそうではあります。
書きやすさ総評
評価:5/5点
グリップに問題がありますが、そもそもローレットグリップに比べれば大した痛さでもなく、その他重心や重量バランスがトップクラスですので間違いなく最上級クラスに書きやすいペンです。紛うことなきコスパ最強です。
書き味総評
評価:2/5点
書き味に優れる要素は少ないです。それでも、350円のペンの中では相当書き心地が良い部類だとは思います。それほど良い意味で値段不相応に重量感があり、金属が多く使われています。
総括
PG-METAL350は、350円という価格に良い意味で見合わないほど書きやすさのための考慮・設計がなされたシャープペンです。グリップの穴による痛みが特別気にならないのであれば、とりあえず待っといて良いくらいには優れたシャープペンといえるでしょう。
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