概要
種類 | シャープペンシル |
機構 | ノック式 |
用途 | 一般筆記 |
軸材 | 真鍮 |
他素材 | アルミ、亜鉛ダイキャスト |
消しゴム | 有 |
芯径 | 0.5mm |
ラインナップ | ガンメタル、ダークブラウン |
価格 | 10,000円(税抜) |
発売 | SEASAR |
文房具系YouTuberのしーさーさんが立ち上げた自社ブランドより発売された最初のシャープペンです。
「剛性感MAX」を謳ったシャープペンで、重量や造りから、その名の通り高い剛性感が感じられるシャープペンとなっております。
価格は10,000円(税抜)とシャープペンとしては相当高価な部類です。
使用感
長さ | 140mm | グリップ径 | 10.5mm |
クリップまでの長さ | 93mm | 最大径 | 12mm |
重量 | 43g | 先端の長さ | 3mm |
重心位置 | 70mm | 回転のさせやすさ | × |
長さ・重量・重心のバランス

書き味に全振りしたシャープペンということで、はっきりと申し上げて書きやすくはありません。
重心位置は少し高めで、先から後ろまで金属がふんだんに使われているので慣性モーメントも大きく、なにより重量が43gと異次元の重さなため軽快さというのは望めず、好きでないと汎用的に使うのは難しいでしょう。
が、そもそもこのペンは書き心地を最大限に楽しむものであり、書きやすさを求めるのはお門違いな話です。
このペンを使っていると、野原工芸のペンすら軽く感じるほどの重量がありますので、今までにないような書く楽しさを提供してくれます。
握りやすさ・触り心地
3コートの塗装により滑り止め効果が期待できます。流石にゴム系のグリップには劣る部分もありますが、あちらとは違い汚れたり劣化したりが少ない利点もあります。
クリップまでの長さ・形状
普通に使っていて当たることは稀でしょう。斜めに持つ人だとたまに当たるかも…という程度です。
ペン先の視界・ガタつき
3mmのガイドパイプが搭載されていて、視界を邪魔するような色でもないため非常に見やすくなっています。
ペン先のガタつきも全くありません。
キャップ・内部のグラつき
内部は個体によってグラつきを感じるらしく、実際私の個体もグラつきを感じました。
が、なんと個体差の対策がされていて、「筆記振動抑制リング(大)」というリングが付属してきます。こちらに付け替えることで、見事に内部のグラつきがゼロになりました。
一方、こちらも個体によるのかも知れませんが、キャップも割と動きます。通常の筆記程度の動きだとほとんど揺れていないように感じるのですが、コツコツ感を全力で楽しもうと勢いよく書くと結構グラグラしているのが手に伝わってきます。まあキャップはテープでどうとでもなるので気になる方はテープを巻いて抑制しましょう。
ノック感・音
ノック部分の面積が広く、一切の痛みなしにノック可能です。カチッ…という音と共にしっとりとノックされるこの感覚からはとても上質な印象を与えられます。
ノック感とは違いますが、キャップも滑らかに硬さを感じずに外せまして大変心地がいいです。
耐久性
重いペンですので、落とした場合、ガイドパイプが折れてしまうかも知れません。
ただ、万が一壊れたとしてもSEASARオンラインストアで口金のみの購入が今後可能になるようですので、極端なほど細心の注意を払いながら恐る恐る使う必要はありません。安心して使っていきましょう。
利便性
キャップを外すと消しゴムが入っています。クリーナーピンは付いていませんでした。
クリップは可動式で、私が触ったクリップの中で一番柔らかいんじゃないかと言うくらい手に負担なく開くことができます。もちろんガバガバなわけではなくしっかりとしています。正直、こんな所までこだわっているのかと驚きを隠せません。
素材・剛性感

言うまでもないでしょう。このペンは「剛性感MAXシャープペン」です。先端から後ろまで金属がふんだんに使われていて字を書くたびにその高い剛性感が感じられます。
デザイン
私みたいなのがデザインを語っていいのかわかりませんが、個人的にはめちゃくちゃカッコいいと思っています。
購入した色はガンメタルですが、重厚感があり、その流線形のフォルムからは上品な大人っぽいカッコ良さを感じさせます。
ただ唯一、デザインとはちょっと違うんですが不満?がありまして、分解して再度組み立て直す時、中央のリングを境に上下でズレたような見た目になりがちなことです。頑張って調整すればなんとか綺麗に揃えることができますが、中々戻らずに時間がかかってしまいます。私が不器用なだけなんですけどね。
書きやすさ総評
評価:C
前述の通り書きやすさを求めるペンではありません。
ですが、重さや重量バランスを除けば割と書きやすいペンの条件を満たしていて、流石にテストや高速筆記時には向きませんが、普段使い程度であれば問題なく書くことのできるペンだと思います。
書き味総評
評価:SS
良い意味で規格外な書き味です。使用直後は野原工芸の書き味ですら物足りなく感じるほどです。
やはり重量というのは書き味を演出する上で重要な要素なようで、素材も金属ばかりですから剛性感がとにかく凄く、これを使った後はロットリング600とS3の書き味が誤差の範囲に感じるほど心地よい書き味が体感できます。コツコツ感を求める方にとっては間違いなく至高の一本と言えるでしょう。
ただ、私だけかもですがキャップが結構グラグラする(普通に書いて意識しなければ特には感じない)ので、そこが少し残念ではあります。まあキャップはSMASHのような形状でない限りどんなペンでも動くものなので仕方ない面もありますが…。
総括
Aeroは、書き味に全振りした使用感の良いシャープペンです。
使う上での不満も少なく、デザインも高級感があり非常に楽しく使えています。今後も全力で楽しんで使っていきたいと思います。
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