簡易評価
書きやすさ総評:2/5点

※書きやすさの観点から評価。総評への影響度は項目により異なる。
書き味総評:4/5点

※書き味の観点から評価。総評への影響度は項目により異なる。
概要
| 種類 | ボールペン |
| 機構 | ノック式 |
| 素材 | グリップ・軸:木 両端:真鍮(黒クロームメッキ) |
| 初期リフィル仕様 | 油性(BTRF-6F(パイロット)) |
| 初期リフィルサイズ | 0.7mm |
| 対応リフィル | BTRFシリーズ・その他後述 |
| ラインナップ | 公式オンラインストア参照 |
| 価格(税込) | 基本8,800円〜 |
| 発売元 | 野原工芸 |
野原工芸より発売されている木軸のボールペン、そのスリムタイプです。
一言に木軸と言ってもその種類は多種多様、一つ一つ性質が違い、特に握りやすさに違いが顕著に見られますが、材質ごとに特性が異なってくるペンとなっています。
価格は基本8,800円〜(税込)と、こちらも樹種によって全く異なります(訳アリなら8,800円未満もある)。いずれにせよ、そこらで買えるペンと比較して非常に高価なペンとなっております。
使用感
| 全長 | 138mm | グリップ径 | 10.5mm |
| クリップ距離 | 92mm | 先端長 | 3+1mm |
| 重量 | 30〜32g | 慣性モーメント | × |
| 重心 | 78mm | 特記事項 | – |
長さ・重量・重心のバランス
書きやすさ:2/5点 書き味:6/5点

決して軽快な書きやすさに優れたペンではありません。
低重心でもなければ重量配分で軽快さに力を入れているペンではありませんので、そこを求めて購入するものではないでしょう。
では何を注目すべきかというと、この30g強の重さからくる書き味です。このレベルの重量感になってくると所有欲が満たされやすい水準で、握った時に満足度の高い剛性感が感じられやすくなっています。
握りやすさ・触り心地
書きやすさ:4/5点 書き味:4/5点
ここは樹種によって異なってくるポイントです。
木によってはツルツル寄りだったり、サラサラ寄りだったり、最初は油分が強く感じられたりするものとか色々ありますが、大体は同じく木材で作られている、パイロットのS20の経年変化前〜後の握り心地に似ています。
同じ樹種でも経年変化やオイルの使用等で感触が変わるため、具体的に評価するのが難しいですが、基本的には「木」の触り心地の範囲内です。触り心地はS20で、それが太くなっているとイメージすると分かりやすいかも知れません。
また、一応汗にも強く、汗で滑るということは基本ありません。ただし、汗によって木自体は汚れたり、樹種によってはボソボソになる可能性があるため、乾拭き等の定期的なお手入れを推奨します。
クリップまでの長さ・形状
書きやすさ:4/5点
木の部分だけ握ろうとすると、たまにクリップに当たります。
当たって痛くはありませんが、先の細くなっている部分が当たるため、やや違和感があります。
真鍮部分と木軸の間を握るくらいだとあまり当たらないため、特にこだわりがなければその辺りを握ると良さそうです。
また、そもそもボールペンはシャープペンシルと違い、ペンを回しながらもつ必要がないため、持つ部分に気をつければ手がクリップに当たることはなくなるでしょう。
芯・リフィルの筆記感
書きやすさ:5/5点
アクロインキと呼ばれる低粘度の油性インクが搭載されていますが、こちらは油性の中でもかなり滑らかなインクです。
逆に言うと滑らかすぎて引っかかりがあまり無く、若干制御に困ることもあるかも知れません。
とはいえ、それは乱雑に書く場合に顕著に現れるようなもので、基本はスムーズに書けるため使いやすいインクとなっています。
また、他の種類のインクや別会社のリフィルも使用可能であるため、そちらに交換しての使用も楽しめるかと思います。
ペン先の視界・ガタつき
書きやすさ:4/5点 書き味:4/5点
リフィル先端の形状は一般的なボールペンのそれですので特別見やすいとかはありません。
ガタつきに関しても同様で、個体による差異はありますが、一般的なボールペン並みにカタカタと動くと思います。
キャップ・内部のグラつき
書き味:5/5点
キャップもリフィルも動きません。思いっきり振ればキャップが気持ち揺れるかなという程度(それでもしっとりした揺れ)で、筆記時に気になるレベルではありません。
素材・剛性感
書き味:3/5点

野原工芸といえば、木が中心に見えるが、中身は金属が多量に使われていて剛性感が高いことで有名です。
しかし、このボールペン・スリムはリフィルが樹脂製であるため、手に伝わる筆記感覚が非常にしなやかで、コツコツ感はほとんど感じられません。
もちろん内部や両端の真鍮パーツは他と変わらず存在し、木も綺麗に加工されているため、持った時のがっしり感は他の野原工芸のペンと遜色ありませんが、コツコツ感を求めて購入するとやや残念に思ってしまうかも知れません。
ノック感・音
特に押しにくさなどないため、なんら問題なく素直にノックすることができます。
音に関しても普通にカチッとなる感じです。
耐久性
少なくとも30gと重たいペンであり、木軸ですので落とすと割れてしまう可能性があります。
また、無碍に扱っていれば乾燥によってひび割れが発生する可能性もあります。
落としそうな環境下では基本的に使用せず、家の勉強机など安心して使える場所に限定して使用し、保存場所も過度に乾燥してない、または湿気の多すぎないところでの保管を推奨します。
利便性
特別な機能などはありません。
リフィルに関しては、基本はパイロットより発売されているBTRFシリーズに対応しています。
また、その他多種多様なリフィルが使えるようです。詳しくは以下の野原工芸さんのブログをご参照ください。
参照:https://www.blog.nohara.jp/3529
私もいずれ、色んなリフィルの互換性を確認しようと思います。
デザイン
シンプルに「木」を楽しむためのデザインをしていて、個人的にはこういう形は大好きですが、好みが分かれそうなデザインではあるでしょうか。
どちらかというと「芸術品」として捉えた方が良いのかもしれません。
書きやすさ総評
評価:2/5点
ペンの上下は真鍮製、軸内部も真鍮製で重量のバランスは悪く、少なくとも30gと超重量級のペンですので、軽快に書きやすいとは言えないでしょう。
慣れれば使えないこともないですが、単純に高価なペンでもありますので、学校等での使用は控えるべきかと思います。趣味として利用できる範囲で使っていきましょう。
書き味総評
評価:4/5点
重さとペン素材からいえば、書き味が良いペンと言えます。
ただし、ペンそのものでなくリフィルの方が樹脂製かつ細いため、手に伝わる振動がしなやかなものとなり、加えてペン先がややグラつくので、シャープペンの方ほどの書き味は味わえません。
となると木軸であることか、多種類のリフィルに対応していること、細い軸が好きなどの理由で購入を目指すことになるかと思います。それらに興味がなければスタンダードの方が良いのかもしれません。
総括
野原工芸のボールペン・スリムは、「木」が使われていて芸術性が高く、様々なリフィルを楽しみやすいペンとなっております。
ただし、野原工芸特有のコツコツ感は感じられませんので、そこに興味のある方はシャープペンかスタンダードタイプのボールペンの方が楽しめると思います。
その分狙う人も少なく、やや購入難易度は低いペンとなっていますが、野原工芸のペンを持っていない人が野原工芸を知るために購入する分にはオススメできず、数本持っている方の購入か、明確な目的がある場合に狙うのがベストでしょう。

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