ロットリング600のレビュー

文具評価

概要

ロットリングにより発売されているフルメタルボディの製図用シャープペンです。

全体的に真鍮が使われていて、「金属そのもの」という印象が強いペンです。

価格は3,300円(税抜)とシャープペンの中では高級な部類に入ります。

使用感

長さ・重量・重心のバランス

重量の一点を除けば、バランスのよい配分をしています。その重量自体も重いことには重いですが、常識的な範囲ではあるので書きやすさへの影響は少なく、普段使いでも一応は問題なく使用できます。

握りやすさ・触り心地

グリップはローレット加工がされていて、滑ることなくしっかりと握ることが可能です。

ただ、ローレット加工の全てのペンに言えることですが、長時間、または強く握ると痛みを感じて不快感があります。ここは好みの問題でもありますが注意が必要です。

また、軸の太さが8mmと、細めな部類なので、その点でも好みが分かれやすいかと思われます。

クリップまでの長さ・形状

クリップ位置は86.5mmと結構低く、持つ角度によっては頻繁に当たってしまいます。ただ、クリップ自体は非常に薄く、丸みを帯びているため当たった時の痛みや違和感は全然ありません。気になる方は、クリップを上にズラすことで対処可能です。見た目は悪くなってしまいますが…。

ペン先の視界・ガタつき

4mmのガイドパイプが搭載されているため視界は良好です。

先端もしっかりと固定されているためガタつきは全くありませんでした。

キャップ・内部のグラつき

内部は特に問題無さそうですが、キャップが少しグラつきます。通常のペンであればこの程度なら違和感を覚えないはずですが、キャップやキャップ付近が全て金属でできているため、振動が伝わりやすく、意識すると結構カタカタしているのが感じ取れます。

一応、テープを巻くことで緩和できますが、全体的に巻くと今度はノック感がかなり悪くなってしまう、テープの太さによってはノックすらできなくなってしまうので、半分だけ巻く等の工夫が必要です。

ノック感・音

キャップ自体が細いのと、中央の誤飲対策の穴があるため、ギュッと押すと少し痛みを感じます。

音の不快感などに関しては特にありませんでした。

耐久性

軸自体は金属パーツですので、衝撃や劣化の問題はほとんどありませんが、そこそこ重たいので、万が一、先端から落とした場合はガイドパイプが折れる可能性があります。落とさないように扱っていきましょう。

利便性

キャップを外すと消しゴムが付属しています。製図用ではありますが、クリーナーピンは付いていませんでした。

また、キャップより下には硬度表示窓が付いているので、今使っている芯の濃さが分かるようになっています。

芯径は0.5mm、0.7mmの2種類に対応しています。

素材・剛性感

全体的に金属、真鍮がふんだんに使われて、いわゆる「コツコツ感」というものが感じやすい素材となっています。

グリップ内部は樹脂パーツのようですが、コツコツ感への影響は特に感じませんでした。

デザイン

私の持っているロットリング600はカモフラージュグリーンなので、その色味の印象からくる影響も大きいですが、そのメカニカルなデザインからは戦闘機などのミリタリー系のカッコよさを感じます。

赤いリングとのコントラストも素晴らしく、外観に限った話で言えば、私の知るペンの中でもトップ3に入るくらい気に入っています。

また、カラー自体も結構あり、どれもこれもかっこいい仕上がりとなっております。抜けがあるかも知れませんが、今のところは「ブラック、シルバー、アイアンブルー、マダーレッド、カモフラージュグリーン、ゴールド、ローズゴールド、パールホワイト」、さらに最近発売された「チョコトリュフ、ダークストーン」、限定色?に「ダークブルー、ミント、イエロー」と様々な種類があります。

書きやすさ総評

評価:B

前述の通り、書き味にフォーカスしたタイプのペンとしては全然書ける部類になります。とはいえ、あくまで書きやすさ特化のペンには敵わないので趣味の範囲での使用が望ましいでしょう。

書き味総評

評価:S

書き味の良いペンはかなりの重さになっていることが多いですが、このペンは書き味的な観点では軽い部類です。にも関わらず、上から下まで金属、ペン先のブレもないということで、かなり書き心地が良いペンとなっています。

なんなら、そのしっかりとした造りからはただ重いだけのペンよりもよっぽど良い書き味が得られるでしょう。

総括

ロットリング600は、書き味が楽しめるペンでありつつも、普段使いでもそれほど問題なく使用できる優秀なシャープペンです。

ただ、先端から落とすと結構壊れやすそうなので、どこでも使うというよりは、家などで趣味の範囲で使っていくくらいが丁度いいと思います。

要は落とさないように気をつける、というどんなペンにも当てはまることにだけ注意していれば良いので、最低限の対策はした上で使っていきましょう。

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