2025.11.02:点数など追記
簡易評価
書きやすさ総評:5/5点

※書きやすさの観点から評価。総評への影響度は項目により異なる。
書き味総評:1/5点

※書き味の観点から評価。総評への影響度は項目により異なる。
概要
| 種類 | シャープペンシル |
| 機構 | ノック式 |
| 素材 | 軸・グリップ:ABS樹脂 口金:真鍮 クリップ:鋼 |
| 用途 | 製図用 |
| 芯径 | 0.3・0.5・0.7・0.9mm |
| 消しゴム | 77 R53 |
| ラインナップ | 紺色・限定色 |
| 価格(税抜) | 350円 |
| 発売元 | ステッドラー有限合資会社 |
ステッドラー925 75は、ステッドラーにより発売されている製図用シャープペンです。
同社より発売されている、「925 15」以上に軽く、更に安価な価格設定となっています。
その価格は350円(税抜)とシャープペン全体で見ても安い値段となっています。
使用感
| 全長 | 140.6mm | グリップ径 | 9.6mm |
| クリップ距離 | 87mm | 先端長 | 4mm |
| 重量 | 9g | 慣性モーメント | ◎ |
| 重心 | 64mm | 特記事項 | – |
長さ・重量・重心のバランス
書きやすさ:5/5点 書き味:0/5点

見た目はステッドラー925-15と非常に似ていますが、数値配分はやや異なります。わかりやすい違いとしては、重心位置とクリップ位置が低いことでしょうか。重量的にも、こちらの方が慣性モーメントの値が小さくなることでしょう。これらを考慮すると、数字的には925-15以上に軽く書けるペンということになります。
ただし、欠点がないわけではなく、流石に軽すぎるために自重が不足し、手による圧力で補う必要があるために思いの外疲れも感じると思います。
「925 15」にも同様のことが言えますが、単純な自重不足のみならず、「ちゃんと握らないと字が薄くなりそう」という感覚が無意識のうちに湧き、なおのこと疲れが増して感じるのかも知れません。
書き味に関しては語るまでもなく、こちらも重量不足により良いとは言えません。
握りやすさ・触り心地
書きやすさ:4/5点 書き味:2/5点
グリップは樹脂製で、凹凸があるためそこそこしっかりと握ることができます。
しかし、樹脂グリップ全般に当てはまることではありますが、汗をかいた状態で触ると油っぽい滑りを感じます。
それでも問題なく握ることはできるので使い勝手は良い方でしょう。
書き味に関しては樹脂相応のものが得られると思います。ラバー等のグリップよりは優れるでしょう。
芯・リフィルの筆記感
書きやすさ:4/5点
軽さが魅力のペンですが、これが仇となってどんなシャープ芯でも結構引っかかりを感じやすくなります。
この引っかかり感を嫌うならば、もう少し重さのあるペンを使用する方が良いでしょう。
クリップまでの長さ・形状
書きやすさ:3/5点
先端から87mmという位置ですので、そこそこ手にあたりやすくなっています。
形状的には尖りなどはありませんが、当たれば太さもあって結構気になってしまいます。
ただし、正しいとされる持ち方(立てて書くような)であれば筆記時に手に当たるほど低いわけではありません。それでも、持つときや離すとき、持つ位置を変えるときなどの書く動作の合間にはやはり当たりやすくなっています。
テスターなどで使用感を確認する場合は、クリップの長さも考慮して確かめると良いでしょう。
ペン先の視界・ガタつき
書きやすさ:5/5点 書き味:5/5点
4mmのガイドパイプが搭載された製図用ペンということで、視認性に優れています。
ガタつきもありませんので、どちらの観点から見ても満点クラスです。
キャップ・内部のグラつき
書き味:4/5点
キャップと内部が少しグラつきやすいように思えます。
軽いペンなのでそこまで気になるほどでもないと思いますが、気にすれば結構分かる程度には揺れます。気になる方はテープなどで補強しましょう。
素材・剛性感
書き味:1/5点

主に樹脂が使用されていますが、内部のチャック部分はしっかり金属製であったり、口金も金属製であったりで、主要部分はしっかりとした作りになっています。
剛性感を期待するのは難しいですが、長く使っていけることでしょう。
ノック感・音
軽めなノック感です。音も静かで周りを気にせずに使えます。
耐久性
安価ですが、特に問題はなさそうです。
落としたとしても軽量なペンなので壊れづらいですし、そもそも壊れても安価ですので簡単に買い替えることもできます。
耐久性の問題もなく、その上で買い替えも気軽にできるお得なシャープペンと言えるでしょう。
利便性
キャップを外すと消しゴムが入っていますが、クリーナーピンは付属していませんでした。
クリップの上に硬度表示窓があるため、どの濃さの芯を入れているか把握することができます。
芯径は表の通りで多く対応したものがあるので柔軟に使い分けることができます。
ただし、芯の繰り出し量に関してはやや多いように思えます。繰り出し後に調整を強いられますので、やや不便かも知れません。
デザイン
安価なものではよく見る特に加工されていない樹脂製のペンです。繋ぎ目もくっきり見えて、値段相応くらいの印象ではあるでしょうか。
ですが、重要な部分(チャックやペン先など)は金属製であるように、しっかりとした作りになっていますので、そういう点では値段以上の価値があると言えるかもしれません。

なお、925-15のホワイトと比較すると上図のようになっています。
書きやすさ総評
評価:5/5点
軽すぎることや、クリップの低さはややネックではありますが、重量バランスが優れ、ある程度のグリップ力もあるので、文句はありつつも非常に書きやすいペンと言えるでしょう。
軽さ問題やクリップ問題に関しても、立てて待つような正しいとされる持ち方をすれば、圧力を確保しつつも手にクリップが当たることがなくなるため、かなり高水準な軽い書き心地が体感できるでしょう。
書き味総評
評価:1/5点
重い金属が使われているわけではなく、非常に軽いペンですので、書き味の期待はできません。
キャップのグラつきも気にする人なら結構気になるくらいグラつくので、とにかく書きやすさに特化しているペンであると考えておきましょう。
総括
ステッドラー925-75は、軽くて書きやすく、価格的にも安価なコストパフォーマンスに優れたシャープペンです。
変に高級感があるわけでもなく、高価でもないため、色んな場面で使っていくことができるでしょう。
ただ、結果として書きやすさ5点というだけで、点数化されていない部分の弱点もあります。そういったところも踏まえて使用を検討しましょう。


コメント